第12回   今月は「眼精疲労とドライアイ」です

1.現代生活は目を酷使するために、症状急増

 ピントが合わない、無理に合わそうとすると、目が疲れる、頭痛肩こりがするなどの眼精疲労。目がショボショボする、ゴロゴロする、かすむ、しみる、充血するなどのドライアイ。

 仕事上では、パソコンなどのOA器機入力作業の業務が増え、またプライベートでも、文字情報であるインターネット、テレビ、ゲームなどの長時間の視聴により、現代社会は目を酷使する生活です。

 それに伴い、上のような症状に悩まされる方が増えてきました。
 眼精疲労は、目の酷使によって、毛様筋という、目のレンズの部分に付着してピントの調節をしている筋肉が、疲労し、調節不全に陥った状態です。

 目は、瞬きするたびに涙が分泌され、目は常に潤った状態になって様々なゴミや雑菌から保護されていますが、涙の分泌が減少したために、目の表面に傷がついてしまった状態がドライアイです。  
涙の分泌の原因は、OA器機のモニターを見る際に、瞬きの回数が減少することによる乾燥は主な原因ですが、シェーグレン症候群といい涙腺が破壊される病気、慢性関節リウマチや膠原病などの病気の症状として、また、糖尿病の症状としても、ドライアイの症状が生じます。


2.目の疲労だけでなく、全身の疲労

 眼精疲労もドライアイも目の酷使が原因で生じますが、それは、ストレスによる精神的・肉体的な全身疲労のひとつの表れとして、目に症状が出ているととらえます。 
 視力調節も、涙の分泌も、自律神経が司っています。全身の疲労が、自律神経のバランスを崩し、交感神経優位に傾いてしまうと、目は、眼精疲労やドライアイなどの症状が出てきます


3.鍼灸による、眼精疲労・ドライアイの治療

 東洋医学では、「目は肝の病」とされています。肝は、肝臓という器官だけでなく、肝臓が司る様々な機能を含めた概念ですが、怒りの感情と深く関係していると考えられます。

 怒り=ストレスは、肝の機能に様々な影響を与えるとされ、肝が司る目にも症状があらわれるとされます。
 よって、鍼灸による目の症状の治療は、目に効果のあるとされるツボを用いて治療するだけでなく、肝の機能の調節を含めた全身の調節により、ストレスによってがちがちになったからだがリラックスするように治療します。そのように、全身が緩んでいくにつれて、目の症状だけでなく、肩こり、腰の痛み、頭痛などの症状も軽減されていきます。